女は、かなりの美人であった。
肌が雪のように白く、そして独特の不思議な雰囲気、
さらさらの黒髪、何よりその奥深い目に皆見惚れてしまっていた。
皆が見惚れるように見ていると女は、熱かんをと頼んで近くの席に座った。
この女を見て己の心に下心を抱かないものはいないであろう。
とそして自分もまたその一人なのだろうかという考えがよぎり
考えるのを無理矢理やめた。
「馬鹿げてる、、、。」そういって
自分の心に喝を入れることでやっと平静が戻って来たきがした。
そんな自分の中での葛藤も終わりホッとしていると
二人の酔った風な大男が
さっきの女の前に足音をドタドタたてながら
やってきた。
女はまるで大男に気付いていない感じのまま、お酒を呑みほした。


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